2020年度産 一口馬主 出資打ち止め
そのうちまた何か理由付けて出資しそうな気もするけど、
一先ず2020年度産(現2歳世代)の出資はこれでおしまい!
本日2022年1月29日(土)までに合計7頭出資しました。
【世代別】 2020年度産 5頭、2021年度産 2頭
【クラブ別】 広尾サラブレッド倶楽部 5頭、DMMバヌーシー 2頭
【性別別】 牡馬 5頭、牝馬 2頭
【毛色別】 鹿毛 3頭、栗毛 3頭、黒鹿毛 1頭
過去の記事で取り上げた馬もいるけれど、簡単に全馬おさらい。
今日はじめましての馬もいるから最後まで読んで下さいな。
エラクレーアの2020 牡馬 栗毛 DMM (美浦)木村哲也
半姉のフミバレンタイン(父カレンブラックヒル)がデビュー戦を見事勝利。現在は1勝クラスで好走中。
前走の菜の花賞(1勝クラス)は引っ掛かってしまっての2着。1600mのペースでは遅すぎる印象。血統的にも距離短縮でもっとやれそう。
https://www.youtube.com/watch?v=zCcfDrMhf-0
www.youtube.com
ネット上では木村哲也厩舎を嫌うコメントが目立つが、さほど問題ないと見ている。確かにレース出走は多いタイプではないが、丈夫な有力馬なら年間5~6レースは使う。本馬が力を付け、頑丈になれば良いだけである。
坂路をコンスタントに14秒台で駈けており順調そのものだ。
モルトフェリーチェの2020 牡馬 栗毛 DMM (美浦)大竹正博
半兄のケイティクレバー(父ハービンジャー)は今年8歳になる現役馬で、若駒S(OP)1着、すみれS(OP)2着や京都2歳S(G3)3着、入障後も新潟ジャンプS(J.G3)3着と活躍を見せている。
同じく半兄ポルーニン(父フレンチデピュティ)も2勝馬で、兄姉はこれまで4頭がデビューし、うち2頭が勝ち上がっている。
明け3歳の全兄ニシノアジーブ(父モーリス)が年明けゲート試験をパスした模様。同馬の活躍が本馬の期待値を上げる。是非活躍に期待だ。
ラズベリータイムの2020 牝馬 黒鹿毛 広尾 (栗東)田中克典
母馬はカーリアン肌にサンデーサイレンスのファーストクロップであるフジキセキを付けた3勝馬で、現役時代は芝ダート問わずマイル~中距離で堅実な走りを見せた。
ラズベリータイムの2020最大の魅力は全姉ミトノレインボー(父エイシンフラッシュ)が母馬同様3勝している点だ。
現役時代に18戦し、馬券になったのが8回(1着3回2着3回3着2回)で、このうち7回が芝1200m戦。
父父キングズベストは凱旋門馬アーバンシーの弟。父母ムーンレディは3歳時ドイツの年度代表馬に輝いたMonsunと類似血統(Konigsstuhl 31.25%、Surumu 25.00%、Monacensia 9.38%、Kaiserkrone/Kaiseradler 6.25%)で、配合的に短距離馬とは思えない。
広尾サラブレッド倶楽部の募集ページでもその事に触れており、血統構成的にはトーセンバジルに姿を重ねているよう。
トーセンバジルのように海外G1で好走するところまでは求めないので、まずは母や姉の勝ち星3つを目指してもらいたい。
エンパイアブルーの2020 牡馬 鹿毛 広尾 (美浦)高柳瑞樹
母馬は現役時代に2勝した。10戦して7回馬券圏内にった堅実なダート馬。エンパイアブルーの2020は母馬の初仔にあたる。
3代母モザーティアナはイギリス2000ギニーやアイリッシュダービー等を制したアイルランドの名馬エルグランセニョールの3/4同血統。その母(4代母)はSex Appeal。この牝系と言えば女傑アーモンドアイを輩出した名血。Sex Appeal×(ヌレイエフ)×(サンデーサイレンス)×(ロードカナロア)がアーモンドアイだ。
アーモンドアイは重厚な欧州血統肌にロードカナロアの素軽さ足したのに対し、本馬はマジェスティックウォリアーを交配している。
父マジェスティックウォリアー 母父エンパイアメーカーと言えば東海S(G2)勝ち馬エアアルマスが該当する。
マイル~中距離ぐらいのダートで活躍することを期待し出資した。
ミンティエアーの2020 牡馬 鹿毛 広尾 (栗東)須貝尚介
マジェスティックウォリアー産駒からもう1頭出資。
母馬ミンティエアーは新馬勝ちを含む2勝馬で、フローラS(G2)2着や優駿牝馬(G1)4着と早くから活躍出来るだけの成長力がある。
繁殖成績はデビュー6頭中、中央での勝ち上がり3頭と上々。現状の最高傑作は第5仔エルモンストロ(父ルーラーシップ)で、同馬は芝ダートで4勝した。新潟2歳S(G3)を0.6秒差6着、ユニコーンS(G3)を0.6秒差5着とオープンでも遜色ない力を見せている。エルモンストロは気性の荒さから去勢を余儀なくされたように、大成を阻んだ気性面がこのミンティエアーの2020にも遺伝していなければ良いなと願う。
一般的に空胎後の産駒の方が連続受胎より走ると言われており、母馬ミンティエアーは2019年空胎(リオンディーズ不受胎)だったのも良い。
BMSアグネスタキオンはフェブラリーS(G1)覇者ノンコノユメやかしわ記念(Jpn1)覇者ワイドファラオを輩出。当然本馬にもダート界でその名を轟かせてほしいと願う。
ここからは番外編
サンライズシェルの2021 牡馬 鹿毛 広尾 (栗東)清水久詞
2021年度産も2頭出資。せっかくなのでこの2頭にも触れる。
母サンライズシェルは現役牝馬最強クラス レイパパレの半姉。
トモ高ではあるものの1歳にして惚れ惚れする馬体をしており、当分満口にはならないであろう本馬へ思わず出資してしまった。
広尾サラブレッド倶楽部は新規入会者に対し4口まで出資金無料の特典がある。
www.hirootc.jp
この特典を使い15,000円の出資金が無料になるのが大きい。
本馬はヘニーヒューズ×(キンシャサノキセキ)で、これは全日本2歳優駿(指定G1)2着馬のドンフォルティスに類似する(ドンフォルティスはヘニーヒューズ×フジキセキ。キンシャサノキセキはフジキセキ産駒)。ダート短距離でコツコツ稼いでもらいたい。
サンドクイーンの2021 牝馬 栗毛 広尾 (栗東)松永幹夫
この馬も2021年度産。全7頭中、この馬が1番血統的な魅力を感じている。
なんといっても牝系は日本競馬を席巻するDream Deal系で、近親にトゥザヴィクトリーやトゥザグローリー、トゥザワールドやサイレントディール、デニムアンドルビーやフェアリーポルカ等、とにかく活躍馬を多数輩出している。
この優秀な一族に交配されたのはアメリカの年度代表馬ブリックスアンドモルタル。ダート主流のアメリカ競馬から出た芝の名馬で、現役時代にはBCターフやアーリントンミリオンなどG1 5勝、13戦11勝と時代を築いた。
2020年から社台スタリオンステーションで供用開始、初年度の種付け料は600万円。
www.youtube.com
出資したサンドクイーンの2021はブリックスアンドモルタルのセカンドクロップになる。産駒はデビュー前なので種牡馬としての能力は未知数ながら、逆にそこに魅力を感じてしまう。
今をときめくストームキャット系で、日本のスピード競馬にも順応できると考えられる。
日米の名家配合である本馬が2,800万円ならシンプルに安い。ファーストクロップが活躍すればブリックスアンドモルタルの種付け料は当然に高騰するため、もしかすると数年後こんな値段で出資出来なくなるかも。そんな期待が新種牡馬産駒にはある。
ラッキーライラックやレッドディザイアを育てた松永幹夫厩舎。
同厩舎の先輩活躍馬に姿を重ね、芝の中距離で力を発揮してほしい。
以上、出資馬7頭の紹介でした。
実際に出走したら公開出来る範囲で収支報告なんかもしていけたらなと思います。
AJCC(G2) & 東海S(G2)展望
2022年1月23日(日) 東西の重賞展望
第63回 アメリカジョッキーCC 想定馬場:良
本命は現在8番人気の⑬スマイル
前走は展開が向いたとは言え6ヵ月の休み明けできっちり勝利。この勝利で通算4勝目。これまでの勝ち鞍はすべて中山競馬場で、中山コースに抜群の相性を誇る(4-1-1-1)。
唯一の着外はデビュー2戦目の山吹賞(1番人気/4着)で、これは出遅れて最後方からの競馬となり、1,000mの通過が61.9秒という後方の馬にはしんどい展開での結果なので参考外。最後方から猛然と追い込んで勝ち馬から0.4秒差ならむしろ評価していい。
前々走の6着も0.4秒差で着差ほど負けておらず、またこのレースはそもそもメンバーレベルが高かったため悲観しなくて良い。先着を許した5頭はその後も活躍している。
1着馬 エフェクトオン 日経新春杯(G2)で4着、福島記念(G3)で5着
2着馬 エターナルヴィテス パッとせず
3着馬 ベレヌス 次走自己条件勝利
4着馬 ウィナーポイント 次走自己条件2着
5着馬 モズナガレボシ 小倉記念(G3)勝利
今回のAJCCは絶対的な逃げ馬不在で展開はスローと見て間違いない。唯一逃げそうな地方馬③キャッスルトップも残るとは思えないため、先行馬であるスマイルに展開は向く。行く馬がいなければ逃げてもいい。
【買い目】3連複フォーメーション ⑬-⑥⑩-⑥⑩⑪⑨④①⑧ (11点)
【想定オッズ】 21.0倍(6-11-13)~2552.3倍(4-10-13)
第39回 東海テレビ杯東海S 想定馬場:良
本命は13番人気と穴馬の⑯プリティーチャンス
同馬は力のいるダートでこその馬だと思っていて、その意味で言えば中山や中京の良馬場が最も適した条件と見る。中山+中京のダート成績は2-1-0-1。パサパサのダート良馬場に限って言えば2-1-0-0とパーフェクト連対。
東海Sのコースは中京ダート1800m、想定馬場は良馬場と願ってもないチャンス。
前走は地方競馬 船橋のクイーン賞。脚抜きのいい不良馬場で心配されたが3着。
前々走みやこS(G3)は得意の良馬場だったが4着。ただし負けた相手が強豪揃い。
1着馬 メイショウハリオ G1チャンピオンズC 7着
2着馬 ロードブレス G1東京大賞典 5着
3着馬 アナザートゥルース G1チャンピオンズC3着
先着を許した3頭はそれぞれその後G1を使い、軒並み善戦。これらの馬とそう大差ない勝負をしたのだから力はある。同レースで12着だった⑪オーヴェルニュが想定1番人気の本レース。プリティーチャンスは完全に人気の盲点になっている。
近2走逃げて一変の③アイオライトにも注目。このレース同型馬不在で単騎逃げが濃厚。ペースも緩みそうで逃げ粘りに注意。
【買い目①】3連複フォーメーション ⑯-⑪⑮-⑪⑮③④⑤⑦⑬⑧ (13点)
【想定オッズ①】 97.4倍(11-15-16)~1628.8倍(8-11-16)
【買い目②】馬単 ③➡⑯⑪⑮④⑤⑦⑬⑧ (8点)
【想定オッズ②】 33.1倍(③➡⑤)~208.8倍(③➡⑧)
【2020年産】グリーンファーム愛馬会(アースリヴィングの2020 ほか 満口以外の馬)
全馬 200口募集
アースリヴィング×パイロ♂ 1,600万円 8万円/口 小笠倫弘厩舎
db.netkeiba.com
母は兵庫ジュニアC、UAE1000ギニー、UAEオークスの2着馬。初仔のシネマソングス(父ハーツクライ)がいきなり4勝でOP入り。小笠倫弘厩舎じゃなかったら間違いなく狙いの1頭。見送り。
ファイブスター×ロードカナロア♂ 2,800万円 14万円/口 杉山佳明厩舎
db.netkeiba.com
母母スターリーロマンスはフジキセキの全妹で産駒に重賞勝ち馬もいる良血。
全兄ダノングリスターは現役で3勝馬。兄ぐらい走ってくれれば楽しめるが、兄が新進気鋭の寺島良厩舎なのに対し、本馬は開業2年目の杉山厩舎。1年目から14勝しており、過剰にマイナス評価はしないが寺島良に比べると格落ちは否めない。見送り。
ツルマルオトメ×リアルスティール♀ 2,000万円 10万円/口 杉山晴紀厩舎
https://skull.hatenadiary.jp/archive/2021/12/31skull.hatenadiary.jp
過去記事で取り上げた馬。検討価値あり。
ペディクラリス×ルーラーシップ♀ 1,600万円 8万円/口 古賀慎明厩舎
https://skull.hatenadiary.jp/archive/2021/12/31skull.hatenadiary.jp
過去記事で取り上げた馬。検討価値あり。
第69回 日経新春杯展望
面倒臭いから口語体で書く。自分用のメモ。
ペースはスロー。ドスローまである。先行馬有利。
前走逃げて穴を開けたショウナンバルディは何が何でもの逃げタイプではなく、番手でもOKのタイプ。他が行くなら無理には競り掛けない。
追い込み馬は割引必要も、直線長く急坂のある中京開催での日経新春杯。
ヨーホーレイクをどう見るかがポイントのレース。
◎ ④ ステラヴェローチェ 57.0kg デムーロ
開催時期の問題からG2としてはかなり手薄なメンバー。ここは能力が違う。重賞2勝馬で春のG1戦線に向け本賞金が足りない訳ではなく、それでも有馬記念から中2週で使ってきた意味を考えれば勝ち負けは必至と見るのが妥当。展開向かずの取りこぼしも考えられるが3着を外す事イメージは湧かない。直線長い中京も歓迎で斤量も57.0kgなら問題なく不動の軸。
○ ⑪ ショウナンバルディ 57.0kg 坂井瑠星
前走から斤量2.0kg増は確かにマイナス材料だが今回も展開は間違いなく向くことや、そもそも本馬が中京競馬場と好相性(3-1-1-2)だということから2走続けての大駈けを期待。有力馬が後ろでステラヴェローチェをマークする展開が理想。
▲ ② クラヴェル 54.0kg 横山典弘
前走のエリ女3着を含む4戦連続重賞馬券内(3着以内)と完全に本格化。
追込一辺倒だが直近4戦ずっとスロー競馬で結果を出し続けているのが心強い。
とはいえエリ女がメイチであったであろう事を考えると、デキが鍵。
紅一点の参戦。パドックで牝馬特有の冬毛具合に注意しながら状態を見極める。
△ ⑩ ヨーホーレイク 55.0kg 川田将雅
デビューから皐月賞まで全レース上がり最速。ダービーこそ上がり3F33.8で全体の6位(上がり最速は33.4)だったが、終始前が壁になり真っ直ぐ追えなかった事が原因。
残り400mぐらいで前が壁になるため進路を内に取る(青色の矢印方向)
また前が壁になり今度は外側へ進路を取り直す。
まともなら3着争いの3頭の直後ぐらいでゴール出来ていたと思料する。
3着争いを演じていた3頭のうち緑帽の馬こそがステラヴェローチェ。日経新春杯の断トツ1番人気の馬だ。ヨーホーレイクの秘めたる能力はステラヴェローチェと同等と言える。
https://youtu.be/c-OuE_gC9TY?t=83
但し、ダービー後は神戸新聞杯から菊花賞のプランだったが外傷で前哨戦を回避。体勢整わず菊花賞もパス。臨戦過程から評価を連下まで落とす。
無 ③ マイネルウィルトス 56.0kg 川須栄彦
前走のチャレンジCはいい雰囲気で直線まで回ってくるも、そこから伸びず。
このレースを見返して、直線に急坂のあるコース(中山・中京・阪神)に良績がないことに気付く。
前々走アルゼンチン共和国杯で2着の実績はあるが、ここは無印で良い。
直線止まったチャレンジCの動画を貼っておく。
youtu.be
◎ ④ステラヴェローチェ
○ ⑪ショウナンバルディ
▲ ②クラヴェル
△1 ⑧フライライクバード
△2 ⑯トラストケンシン
△3 ⑩ヨーホーレイク
× ⑮ダノンマジェスティ
× ⑦アフリカンゴールド
3連複 ④-②⑪-②⑦⑧⑩⑪⑮⑯ (11点)
ヨーホーレイクはゆくゆくは重賞戦線を賑わす存在になるとは思うが、今回人気している事もあって連下までの評価。勝たれちゃったらゴメンナサイのレース。
2022年1月10日(月) レース展望(中山1~5R)
2022年の競馬がとにかく不調。というより予想が雑になっている。
思えば年末。12月27日(月)から風邪で体調を崩してからまだ完調していないのが完全に原因で、かれこれ2週間鼻水じゅるじゅる。ええい、断ち切るぞこの流れ。
競馬不調の原因が風邪でない事ぐらいは分かっているけど強がらせて
さあ、流れを変える意味でも1月10日(月)はとにかく手堅い予想、手堅い馬券で勝負する。回収率100.1%でもいいからプラス収支で終えることが1月10日の目標。買い目に迷う難解なレースは、馬券を買わない勇気も持つ!
中山1R 3歳未勝利 狙い馬⑧ミンナノユメミノル
前売り段階で単勝1.6倍。当日も1番人気でほぼ間違いないけれど、それでもこの馬からで仕方ない。デビュー後は芝で凡走を繰り返していたが、一息入れて暮れの中山開催からダートで一変。父ノボジャックを考えればもともとダートを使わなかったのがおかしいぐらい。
注目すべきはノボジャック産駒の好走パターン。
ファーストクロップが2008年からデビューしており、JRAでは延べ88頭が出走(41頭が勝ち上がり)。産駒全70勝のうちダートが65勝。このダート65勝のうち1000~1400mが53勝。完全にダート短距離専用機と言っていい。
更にダ1000~1400mの勝ち星のうち、実に約68%が良馬場。稍重を含めると驚異の92.4%。競馬場別で言うと中山と中京に良績が目立ち、馬場状況からも両競馬場の砂質を考えても両面から力のいるダートが狙い目と言える。
良 36勝(67.9%) 稍重13勝(24.5%) 重 4勝 ( 7.6%) 不良 0勝 ( 0.0%)
ダート短距離の勝利時脚質を見ると逃げ先行が多い。今回⑧ミンナノユメミノルは、「中山競馬場」「ダート良馬場」「同型馬⑫ぐらいで先行濃厚」と条件が全て嵌る。前々走で負かされたロープスピニングは次走クラスが上がっても3着と好走しているのも心強い。
休養明け中1週・中1週と使い込んできているのは気になるが、ここはラク逃げから圧勝まである。
相手本線は⑨ウォーカーテソーロ。Speightstown産駒だけに初ダートの不安より期待が勝る。
罠だと分かっていても紐で押さえたいのは⑥ケイツーリタス。前走は絶望的な超出遅れ。それでもインが残る当時の東京で、外を回り勝ち馬から2.3秒差なら悪くない。むしろよく4角で追い付いた。動画を貼っておくので最初の10秒を見てほしい。騙されたくなるレベルの出遅れだ。
www.youtube.com
普段なら、
⑧➡⑨⑤➡⑨⑤⑮⑬⑯⑥④ (12通り)
⑧➡⑮⑬⑯⑥④➡⑨⑤ (10通り)
計22点の3連単を買いそうな気がするけれど、今回は手堅くプラス収支で終えたい。
3連複⑧-⑨⑤-⑨⑤⑮⑬⑯⑥④ (11通り)もしくは
馬連⑧-⑨⑤⑮⑬⑯⑥④ (7通り)で堅実に勝負。
中山2R 3歳未勝利 狙い馬⑮ネイリッカ
前走は勝ち馬と0.1秒差に迫る2着と好走。レースレベルそのものも高い。3着馬はその後勝ち上がり、4着馬は次走0.2秒差2着、5着馬も勝ち上がり、6着馬以降もその後馬券に絡むことしばし。
今回は相手に恵まれた。負けられない。
メンバー構成がかなり手薄で紐抜けしそうな気配はあるが、軸馬が人気なだけに相手は絞る。相手筆頭は⑤カランセ。実は密かにメイクデビューで本命を打った馬で(12番人気/12着)、大敗後ダート変わりで前進を見せた。やや過剰人気感もあるがこのメンバーなら仕方ないか。或いは①ビュートラン。サンプルは少ないがコパノリッキー産駒はまだダートでしか勝てておらず、現状ダート変わりは間違いなくプラス。
大外⑯ドレミフォンも初ブリンカーで変わり身を目論む。ブリンカー付けるという事は他馬に怯えるところがあるはずで、その意味で大外枠は好感。
逃げ馬不在、どの紐候補も不安要素が多く、⑮の単複本線で良い。配当妙味で②-⑮の馬連・ワイドは押さえておく。
中山3R 3歳未勝利 狙い馬なし
⑬ワープスピードが頭半分抜けている感はあるが展開ひとつでひっくり返る。絶対的な信頼感は無い。このレースも逃げ馬不在で、思わぬ馬がハナを叩いて逃げ切る展開があっても不思議でない。馬券買うなら⑬の複勝で良さそう。
⑤は前走完全に展開が嵌ったとは言え、道中15番手から上がり最速の38.4(上がり2位が39.1)で3着に突っ込んできた。新馬戦も東京ダートで上がり最速を繰り出しており、終いは確実に伸びてくる。今回は展開不向きになりそうだが、人気無いなら⑬の相手本線。
①セブンダートオーは力のいるダートで前進を期待。前走は内々を回り直線も窮屈な競馬だった。キレる脚は無さそうなので中山変わりはプラスに働きそう。
中山4R メイクデビュー中山 狙い馬⑭タマノカリーナ
正直言うと狙い馬が居ないんだけど、名前がいいじゃない。タマにカリに。お盛んだこと。
現役ダート王 テーオーケインズもシニスターミニスター産駒。ダートで大物を出すシニミニ産駒なので、この人気なら買ってみたい。他にも人気薄で狙うなら①⑮⑨あたり。的中率・回収率に拘るならケンすべきレース。
中山5R 3歳未勝利 狙い馬なし
勝つのは⑰スリーエクスプレスか⑤エイシンブギーマンかなと思っているが、どちらも展開が向かない。
展開が向きそうなのは⑬マイネルメサイア。
1000m63秒ぐらいのドスローまで想定しておく必要あり。難解なのでケンでいい。
中山11R 中山金杯 レース回顧
一年の計は金杯にあり。競馬ファンの世界にはこんな言葉がある。
さて今年最初のJRA重賞 中山金杯を振り返ります。
中山金杯の予想記事はコチラ
skull.hatenadiary.jp
結論から言うと馬券は外しました。いいんです。今年の運を蓄えただけですので。ハイ。
前回の記事でレース展望を述べたのですが、買い目までは明言していませんでした。実際どういう買い目にしたのか説明したいと思います。
まず中山金杯以前の当日中山芝競走の傾向を確認。
メイン前の中山競馬場は5・6・10レースで芝競走が行われており、下図の通り
脚質面では先行馬が有利で、血統面は緑色で示したヘイルトゥリーズン系(SS系やBT系、ボリクリ等)が好走していた。
(黄色はアフリート、エルコン、フォーティナイナー等のミスタープロスペクター系)
これらを確認し、当初の予想通りトーセンスーリヤを不動の軸馬、頭まであると結論付け、同馬を3連単1着固定フォーメーションおよび3連複1列目1頭フォーメーションで勝負した。
3連単
- ⑦➡⑥④➡⑥④⑧⑯⑨⑮
- ⑦➡⑧⑯⑨⑮➡⑥④
3連複
- ⑦-⑥④-⑥④⑧⑯⑨⑮
好スタートは⑪シャムロックヒル(青矢印)。戦前の逃げ予想だった⑨ロザムール(赤矢印)も悪くないスタートだったが⑪には及ばず。ハナを譲る格好となった。
⑨は無理してハナを奪いに行かず、また2頭以外の馬も競り掛けにいかないため、1000m通過タイムは62.0とスロー。
向こう正面800~900m通過あたりで後方待機の⑭ジェットモーションが仕掛ける。
写真でも分かるように、これにて3角で早くも⑪や⑨の手は動く。
結果的に田辺のこの仕掛けで後方に有利なタイプのスローになった。
ラップを見返しても200m毎の通過タイムが12.5-11.7-13.4-12.1-12.3と最初の1000mはゆったりとしたペースで入ったのに対し、
⑭が仕掛けたあたりからのラップが11.0-11.2-11.6-11.9-12.4と明らかにペースアップした。
スローのヨーイドンではなくスローのロングスパート競馬になった事で、
差し馬も台頭する流れになった。
言わば中山金杯は⑭ジェットモーションが、田辺裕信騎手が展開を動かしたと言える。
好位集団の⑦トーセンスーリヤや、勝ち馬⑧レッドガランはまだ馬なりの手応え。好勝負必至だった。
4コーナーで上手く回ったのが勝ち馬⑧レッドガランに騎乗の斎藤新騎手だ。
前を走る⑦トーセンスーリヤの力を信じての騎乗が冴えた。⑦がコーナーを回りながら加速するのを直後で見届ける余裕。
これは同馬の脚力を見越し、真後ろにつけて行けば進路を確保出来るという読みと、1000m通過あたりからラップが早くなった事による早仕掛けを自重した2つの好判断があった。
2着に2 1/2馬身差を付けての快勝。斎藤新騎手会心の騎乗。
2022年が飛躍の年になるような期待を感じさせた。
本命に推した⑦トーセンスーリヤは団子状態で駆け抜けた2位争いの中で5着入線だった。(2着~5着はタイム差なしの2.00.5)
レース展開は完璧で勝ちパターンで進んだが、向こう正面からペースが上がったため逃げ馬たちが早めに捕まる展開。後続の標的にされたのが痛かった。
もう1テンポ遅めの仕掛けだったら結果は違ったのではとタラレバ話はあるのだが、もともとキレる脚を持つ馬ではないので致し方なし。横山和生騎手は責められない。
対抗指名の⑥ヴィクティファルスは色気を見せて先行策に出たのが裏目。再三触れている通り、スローとはいえ先行馬には不利な流れになった事で13着と大敗。ただし力負けではないため、次走人気が落ちるようなら狙いたい。
ちなみに先行策そのものはむしろ好騎乗と捉える。戦前の予想からはスローが想定され、遅いペースを中団~後方で待機して短い中山の直線で抜き去るイメージは持てないため、池添謙一騎手が勝ちに行く競馬をして、展開が嵌らなかったと捉えるべき。池添騎手のミスではない。これが競馬なのである。
単穴視した④ヒートオンビートは残り100mあたりからいい脚で突っ込んできて3着と馬券圏内を確保。やはり指摘していた通り2000mでは忙しいイメージ。
とはいえ天皇賞では長すぎるため、この春の目標が定めづらい。距離的には日経賞あたりが適鞍のように思える。
スローのヨーイドンを予測していて実際その通りにレースは進んだのだが、
田辺騎手が向こう正面で仕掛けて流れが一変し、展開が全く想定していないものとなってしまったのは残念だった。
1着レッドガランは先行~中団とはいえ、2着~4着馬は中団~後方待機勢。
展開読みを外してしまったのが、馬券的中出来なかった最大の理由と結論付ける。
田辺の奇襲は読めないよ・・
中山11R 中山金杯 レース展望
さてさて今年も競馬やっていきますよ。2022年 今年最初の運試し。
今年で71回目を数える日刊スポーツ賞中山金杯の考察をしていきます。
まず大事なのが芝の状態。例年12~1月の中山は芝が荒れに荒れてスタミナを要する馬場になるのが常。過去10年の中山金杯、ディープインパクト産駒の成績は(0-0-1-12)と燦々たるもの。ディープ産駒はスピードに長所のある馬が多いので、この数字は説得力のある指標になる。スピード馬が苦戦するのが1月の中山開催。
しかし12月4週目の中山開催が案外スピード決着だった。明け1月の芝の状態がどうなっているかがポイント。つまりはスピードに秀でた馬、スタミナに秀でた馬、どちらを重視するかという観点だ。これについては午前中のレースをヒントに馬場読みするしかない。
次いでレース展開に目を向ける。絶対的な逃げ馬はロザムール1頭。但しこのロザムールはある程度テンから飛ばしていくタイプではなくスローで脚を溜めるタイプの逃げ馬なので、ハイペースになる未来は見えにくい。シャムロックヒルも出来れば逃げたいが先行策でじゅうぶんの馬。やはりハイペースは考えにくい。
とはいえ先行タイプの馬も比較的多いためドスローという事もなさそうで、スロー~平均ペースで進むものと予想する。
当日の馬場次第ではあるが、ある程度先行出来るタイプの馬で長くいい脚というよりは瞬発力に長けた馬を狙ってみたい。これらを踏まえ、1頭ずつ簡単に触れていく。
①オウケンムーン 牡7 56.0 菅原明
年齢的にも大きな上積みは期待出来ず、良績も東京競馬場に集中。強調材料乏しく紐にも要らない。
②タガノディアマンテ 牡6 56.0 津村明
屈腱炎で11ヵ月半ぶりの休み明け。ここは見送り。
③コスモカレンドゥラ 牡6 54.0 柴田大
前走ダートを試すなどきっかけが欲しい。斤量魅力もOP入りしてからは苦戦続く。今回は見送り。
④ヒートオンビート 牡5 56.0 横山武
血統的には適距離に思えるが過去レースからは距離が足りないイメージ。
この距離ならもう少し前が流れてくれる展開の方が向きそう。
初の中山コースだが小回りが向くとも思えず、能力上位も単穴評価でいい。
⑤アドマイヤアルバ セ7 53.0 吉田豊
斤量以外に魅力なし。今回は消し。
⑥ヴィクティファルス 牡4 56.0 池添謙
牡馬クラシック皆勤賞も9着14着10着と一線級には及ばなかった。ただしG2以下に絞ると2-1-0-1と安定。唯一の着外は2走前のセントライト記念(G2)。賞金が足りている事からメイチでなかった事に加え、直線前が狭くなる不利がありながら0.6秒差なら及第点。3着オーソクレースとは0.2秒差で、同馬は菊花賞2着。中距離なら世代上位と勝負出来る能力を持つ。差しの展開にはなりにくいが能力は足りる。稽古の動きも抜群。対抗評価。
⑦トーセンスーリヤ 牡7 57.5 横山和
中山競馬に良績を残す。好走パターンは先行に偏っていたが、2走前の新潟記念を道中10番手から2着したように自在性も出てきたか。天皇賞秋以来で2ヵ月以上間隔は明くが、去年の中山記念(G2)は6ヵ月ぶりの実戦で0.6秒差5着と善戦。重賞2勝馬、トップハンデではあるがこなして不思議ない。脚質も向くため本命視。
⑧レッドガラン 牡7 56.0 斎藤新
去年の京都金杯(G3)0.4秒差6着の実績馬が中山金杯に参戦。
2000mのレースは昨年6月以来9レース振り。京都より中山に勝機を見出しというより、決め手不足を距離で補おうとしている印象。連下まで。
⑨ロザムール 牝6 53.0 北村宏
去年の4着馬。中山牝馬S(G3)2着、七夕賞(G3)2着の実績もある。
力は足りるので連下で押さえる価値あり。
⑩ブレステイキング 牡7 54.0 丸山元
3走続けて二桁着順。3ヵ月半の休み明けで買い要素乏しい。
⑪シャムロックヒル 牝5 52.0 団野大
3走前マーメイドS(G3)の逃げ切りから穴人気している同馬。当時も50.0kgの最軽量ハンデを活かしたもの。今回も最軽量だが果たして。直線の急坂のある阪神競馬場で2勝しているのは心強いが中山競馬場が初出走なのが怖い。この人気なら無印で良い。(1月5日 8:30現在)
⑫サトノクロニクル 牡8 56.0 内田博
中山競馬場にいい印象ない。先行力も疑問でここは用無し。
⑬アトミックフォース 牡6 55.0 戸崎圭
良績は東京や新潟に集中しているが中山がからっきしという訳でもない。
2021年4月のダービー卿チャレンジトロフィー(G3)は0.6秒差5着。
3走連続で二桁着順で強調材料に欠くが紐で押さえる。
⑭ジェットモーション セ6 54.0 田辺裕
6歳馬ながらキャリアは浅く上昇あって不思議ない。
距離がやや足りない印象はあるが斤量54.0kgは魅力。紐で一考。
⑮アールスター 牡7 56.0 長岡禎
去年の5着馬。去年4着馬(当時斤量52.0kg)のアールスター(今回53.0kg)を連下で押さえるのだから、去年同様56.0kgで走る本馬も抑える必要あり。近走凡走目立つも前走は展開不向きのなか0.5秒差まで迫った脚は魅力。
⑯ウインイクシード 牡8 56.0 松岡正
昨年の同レース3着、一昨年は2着と中山競馬場の相性は抜群もさすがに8歳馬。斤量は昨年と変わらず56.0kgだが前走比だと-1.0kg。一発大駆けの魅力は秘める。
⑰スカーフェイス 牡6 54.0 石橋脩
中山経験なし、OP戦競走なし。展開も向かなさそうでさすがにパス。
午前中に馬場読みを入れてから買い目は考えたい。
パーフェクトマッチの2020(父サトノクラウン)を語る
パーフェクトマッチの2020(父サトノクラウン)を語る
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クラブDMMバヌーシー 2020年2月15日生 生産牧場ノーザンファーム
調教師(美浦)宮田敬介 募集価格3,400万円 募集口数2,000口 1口あたり出資額17,000円
本馬の牝系を6代遡るとパロクサイドに辿り着く。パロクサイド系・パロクサイド一族と言えばサンデーサイレンスと共に日本競馬史を塗り替えた一族と言っていい。その名高きパロクサイド系について説明したい。ロマン溢れる血脈を感じる事が出来るハズだ。
まず手始めにダンデイアポロから。ダンデイアポロはパロクサイドの直仔ヒカリサイド(父ボールドリック)にニチドウアラシを交配した牡馬で、1988年の小倉3歳S(G3)覇者である。同レース勝利後は勝ち星に恵まれず、5歳時(現4歳表記)に入障。障害レースでも3勝した(障害成績 3-7-0-2)。
パロクサイドを祖母に持つ活躍馬と言えばリアルバースデーも忘れてはいけない。パロクサイドとエルセンタウロとの仔ヨドセローナがリアルシャダイと交配したのがこのリアルバースデーで、重賞勝ちこそ無いものの東京優駿(G1)2着、NHK杯(G2)2着、京都大賞典(G2)2着、アルゼンチン共和国杯(G2)2着、菊花賞(G1)3着、セントライト記念(G2)3着、AJCC(G3)3着とクラシック戦線を賑わせた。
リアルバースデーの母ヨドセローナはノーザンテーストとの間にマックホープという馬を産んだ。
マックホープにグルームダンサーを交配したマクリスに、マンハッタンカフェをかけ合せたのがハーレムライン。同馬は2018年のアネモネS(OP)や2019年の谷川岳S(OP)を勝利した。マックホープの孫は他にも活躍馬が多数。
マックホープ×リアルシャダイのボンヌシャンスは2012年に函館記念(G3)と新潟記念(G3)を制したトランスワープ(父ファルブラヴ)を産んだ。
このボンヌシャンスはAJCC(G2)2着、毎日杯(G3)2着のインテレット(父アドマイヤベガ)も出している。
ボンヌシャンスと同配合のマッチポイントからはパープルエビス(父ジェイドロバリー)が出た。マッチポイントは今回の主役であるパーフェクトマッチの2020から見ると母母母にあたるので、しっかり押さえておく必要がある。
2002年の都大路S(OP)を勝利し、2000年のスプリングS(G2)2着、アーリントンC(G3)2着の実績がある。
だがマッチポイントの代表産駒はパープルエビスではない。トウカイポイント(父トウカイテイオー)だ。2002年マイルCS(G1)の覇者で、この年は中山記念(G2)も勝ち、暮れに香港遠征し香港マイル(G1)3着の実績を誇る。残念ながらセン馬のため種牡馬入りは出来なかった。貴重なトウカイテイオーの血を残せなかったのが心底惜しい。
これだけの活躍馬を説明しておきながら、これはすべて前座であると切り捨てる。
パロクサイド一族と言えばダイナカール系が本流だ。
ダイナカールはパロクサイド×ガーサントのシャダイフェザーにノーザンテーストを交配した牝馬で、1983年の優駿牝馬(G1)勝ち馬である。ここからは怒涛の名馬ラッシュにお付き合い頂きたい。
ダイナカールの第4仔エアグルーヴ(父トニービン)も1996年の優駿牝馬(G1)勝ち馬。母子2代でオークス制覇を果たす。他にも天皇賞秋(G1)1着、阪神3歳牝馬S(G1)2着、ジャパンカップ(G1)2着2回、有馬記念(G1)3着、宝塚記念(G1)3着、エリザベス女王杯(G1)3着と女傑の名を欲しいままにした。
エアグルーヴの初仔アドマイヤグルーヴ(父サンデーサイレンス)は2003年2004年のエリザベス女王杯(G1)を連覇。ダイナカールから続く母子3代優駿牝馬制覇を目論んだが、同年代に3冠馬スティルインラブがおり阻まれてしまった。アドマイヤグルーヴは繁殖入りしてから2冠馬ドゥラメンテ(父キングカメハメハ)を残した。ドゥラメンテは初年度から菊花賞馬タイトルホルダーを出しているのは記憶に新しいところ。
第4仔ソニックグルーヴ(父フレンチデピュティ)は未出走で繁殖牝馬入りしたが、その仔グルーヴィット(父ロードカナロア)が2019年の中京記念(G3)を制した。
またアドマイヤグルーヴの活躍もあって、2004年のセレクトセールでエアグルーヴの第5仔ザサンデーフサイチ(父ダンスインザダーク)が5億1,450万円で落札された。なおザサンデーフサイチは生涯獲得賞金が7,196万円だったので、賞金だけの単純な回収率は13.99%に終わった。引退後は種牡馬入りしているものの、これまで16頭がデビューし勝ち上がりは僅か2頭。競馬の世界は厳しい。
エアグルーヴの第7仔はフォゲッタブル(父ダンスインザダーク)。G1成績は菊花賞の2着が最高順位で手が届かなかったが、ステイヤーズS(G2)とダイヤモンドS(G3)の勝ち鞍がある。これだけの血統馬だが種牡馬入りは果たせなかった。
エアグルーヴの第8仔にして最高傑作のルーラーシップ(父キングカメハメハ)。G1制覇は意外にもクイーンエリザベスC(G1)だけだが、宝塚記念(G1)2着、天皇賞秋(G1)3着、ジャパンカップ(G1)3着、有馬記念(G1)3着、東京優駿(G1)5着と常に世代のトップクラスの力を見せた。特に2012年の秋古馬3冠はすべて3着。堅実さは世代随一。種牡馬入りしてからは早速菊花賞馬キセキを輩出した。
エアグルーヴの第9仔はグルヴェイグ(父ディープインパクト)。2012年のマーメイドS(G3)を勝った。母になってからも2021年のローズS(G2)覇者で同年秋華賞(G1)3着のアンドヴァラナウト(父キングカメハメハ)を出している。
とまあトンデモナイ系統なんだけれど、「なんだパロクサイド系と言っても実質はエアグルーヴ系か」と思っていないか?甘い。まだまだ続くパロクサイド一族。ダイナカールの産駒はエアグルーヴだけではない。
ダイナカールの第2仔カーリーエンジェル(父ジャッジアンジェルーチ)も偉大な繁殖牝馬だ。
カーリーエンジェルの第2仔は悲運の名牝エガオヲミセテ(父サンデーサイレンス)。阪神牝馬特別(G2)とマイラーズC(G2)の勝ち馬で、エリザベス女王杯(G1)3着、秋華賞(G1)4着の実績を持つ。これだけの実績を持ちながら繁殖入り出来なかったのは厩舎で火事が起き1棟全焼したため。悲しい事にエガオヲミセテを含む22頭が焼死してしまった。
カーリーエンジェルの第3仔アドマイヤハッピー(父トニービン)は紫苑S(OP)3着程度の実績しかないが、産駒のウォータクティクス(父ウォーエンブレム)がダート転向後無傷の6連勝で2009年アンタレスS(G3)を制した。
そしてカーリーエンジェルの第4仔はG1ウィナー オレハマッテルゼ(父サンデーサイレンス)。2006年の高松宮記念(G1)覇者である。
カーリーエンジェルの第10仔フラアンジェリコ(父ネオユニヴァース)は2015年の京成杯オータムH(G3)を13番人気で制覇し、3連単222万円と波乱の立役者になった。G1馬1頭、重賞馬2頭を輩出したカーリーエンジェルは間違いなく名牝だ。
他にもダイナカールの孫に実力馬がいる。馬名はフラムドパシオン(父クロフネ)。ダイナカールとトニービンとの間に産まれたカーリーパッションの仔で、デビューから3走は芝のレースを使われた。転機となった4走目の2歳500万下(中山ダート1800m)で、なんと後続を2.4秒ちぎる圧勝を見せた。続くヒヤシンスS(OP)も3 1/2馬身差で完勝。次走にUAEダービー(G2)を選択した。結果はディスクリートキャットの3着に敗れたものの、世界の強豪相手に善戦した。海外遠征後に屈腱炎を発症し、2年超のブランクを余儀なくされた為G1を制覇は叶わなかったが、秘めたるポテンシャルの高さから重賞未勝利馬ながら種牡馬入りを望む声が多かった。隠れた名馬である。
その他ダイナカールを起点に3代先にも重賞ウィナーがいる。それがアイムユアーズ(父ファルブラヴ)だ。アイムユアーズはダイナカールとサンデーサイレンスとの間に産まれたセシルカットにエルコンドルパサーを交配したセシルブルースの仔。アイムユアーズはフィリーズレビュー(G2)等重賞4勝、阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)2着、優駿牝馬(G1)4着の実績を持つ。
3代先の重賞ウィナーはまだいる。ダイナカール×サンデーサイレンスのエルフィンフェザーにタニノギムレットを交配させたエルフィンパークの仔、ブレスジャーニー(父バトルプラン)で2歳時にサウジアラビアロイヤルC(G3)と東京スポーツ杯2歳S(G3)を制した。骨折で3歳春を棒に振ったが、秋はチャレンジC(G3)3着と力を見せた。無事ならクラシック戦線を賑わせてくれたことだろう。
募集価格が3,400万円と割高なのは気になるところで、損益分岐点がなかなかに高いハードルとなりそうだが、パロクサイド系というとてつもない牝系を絶やす事なく次代へ繋ぐために、本馬に出資を検討してみてはどうか。
【永久保存版】2020年産(現1歳馬)一口馬主 要検討馬[まだ間に合う]
この前の投稿で書いたように私も晴れて念願の一口馬主になった。
けれど一口馬主界の先輩方を見ていると多頭数投資している人の多さに驚く。
張り合う意味はないけれど、もう少し候補の馬を探してみようと思う。
まだ満口になっていない馬の中から、追加出資しても面白そうな馬をリストアップ。
最終的に出資しなかったとしても、数年後に自分の嗅覚が正しかったか答え合わせする用のメモにしたら面白そう。完全に自己満足。
或いは一口馬主デビューしようか迷っている人の参考になったら嬉しい。
黄色の背景色が付いている№1 №2は既に出資済。
№3 グリーンF ツルマルオトメの2020(父リアルスティール) 評価:B
ツルマルオトメの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
ツルマルオトメは4勝馬で、フェアリーS(G3)5着や小倉2歳S(G3)6着等重賞好走歴のある快速馬。
半姉シンジュボシ(父ダイワメジャー)、半姉サムシングジャスト(父ヴィクトワールピサ)が共に4勝で、とりわけサムシングジャストは府中牝馬S(G2)3着の重賞好走馬。ツルマルオトメの産駒は牝馬が走る傾向にあり、本馬も牝馬で期待が持てる。
父リアルスティールは今年海外G1を3勝して実力を世界に示したラヴズオンリーユー(QE2世C・BCF&Mターフ・香港C・優駿牝馬)の全兄。
リアルスティール自身のG1勝ちは2016年のドバイターフのみだが、3歳時に皐月賞(勝ち馬ドゥラメンテ)と菊花賞(勝ち馬キタサンブラック)のクラシック2冠を2着、翌4歳時に天皇賞秋(勝ち馬モーリス)2着、5歳時にドバイターフ(勝ち馬ベンバトル)3着で、生まれてきた世代が違っていればあと2つ3つタイトルを獲れていた馬。2020年産がファーストクロップとなる。
父も母も成長は早かったため、本馬には早くからの勝ち上がりに期待が掛かる。
預託先は栗東の杉山晴紀厩舎。デアリングタクトで無敗の牝馬3冠を成し遂げた若き名トレーナーだ。
№4 グリーンF ペディクラリスの2020(父ルーラーシップ) 評価:Bー
ペディクラリスの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
母馬ペディクラリス自身も4勝馬で、TCK女王盃競走(G3)3着5着、エンプレス杯(G2)5着入賞。3歳秋にダート路線へ主戦場を変えてから力を見せた。
産駒については、半兄バンズーム(父シンボリクリスエス)が7勝(うち中央5勝)で中央重賞ユニコーンS(G3)3着と名古屋大賞典(G3)3着の実績を持ち、また半兄オールマンリバー(父キングカメハメハ)が7勝(うち平地5勝 うち障害2勝)で、今も9歳ながら現役。障害入りしてからもOPで入着級の力を見せる。
母母マチカネベニザクラは中京記念(G3)勝ち馬マチカネオーラ(父サンデーサイレンス)や、大阪城S(OP)勝ち馬マチカネメニモミヨ(父ブライアンズタイム)を輩出しており実績は十分。
父馬ルーラーシップは2014年産の初年度からG1馬キセキ(菊花賞)を出す。以後も毎年重賞勝ち馬を出しているが、種牡馬リーディングは2017年12位、2018年8位、2019年5位とやや爆発力に欠く。
本馬の魅力はペディクラリス産駒9頭目にして初の牝馬である点。引退後の母馬としての需要も加味して検討が必要。
№5 ターファイトクラブ ハーランズルビーの2020(父ドゥラメンテ) 評価:A
ハーランズルビーの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
母馬はJRA未出走。血統はヘイローの4×3 ノーザンダンサーの5×5で、同配合にはG1 3勝馬のロゴタイプ等がいる。父父父ストームキャット、父母父アファームド、母父父ヘイロー、母母父ゴーンウエストとアメリカ競馬の歴史書のような血統。
本馬の魅力は何と言っても半兄モズベッロ(父ディープブリランテ)の存在。
昨年の日経新春杯(G2)勝ち馬で、2021年の大阪杯(G1)2着、2020年の宝塚記念(G1)3着と重馬場でたびたび穴を開ける。
モズベッロのキャラクターは重馬場巧者で定着しているが、出資の観点からは別に2点触れたい事がある。
1つは成長の早さ。世間的には4歳春に格上挑戦で挑んだハンデ重賞を52kgの軽ハンデで勝利するまでなかなか頭角を現せなかった奥手な馬、という認識がありそうだが実は違う。
デビュー3戦目に挑んだ若葉Sは勝ち馬ヴェロックスの5着(0.8秒差)と見栄えが悪いが、2着馬ワールドプレミアとは0.3秒しか離されていない。ワールドプレミアといえば同年の菊花賞馬で、今年の天皇賞春を制した実力馬だ。1戦挟んだ5戦目にリステッド競争の白百合Sも0.1秒差の2着と好走しており、モズベッロは早くから世代上位の馬と勝負出来る成長の早さを持つ。3歳で勝ち上がれないと地方競馬へ転厩する事が多く、一口馬主的な観点から言うと早くから活躍出来るというのはとても重要な要素である。
2つ目に頑丈さを挙げる。デビューイヤーは10戦。本年2021年も秋古馬3冠を含む8戦を走り切った。一口馬主的な観点からは出走手当も重要な収入で、このタフネスさは魅力だ。
父はクラシック2冠馬ドゥラメンテ。2017年から供用を開始し、同年国内年間種付け頭数の過去最高記録(284頭)を記録した。ファーストクロップから菊花賞馬タイトルホルダーを出している。とはいえ他が青葉賞2着馬キングストンボーイ、東京スポーツ杯2歳S3着馬ジュンブルースカイ とやや不満。本馬の活躍がドゥラメントの名を更に上げる。期待が止まらない。
№6 ターファイトクラブ スマートアルティラの2020(父ホッコータルマエ) 評価:B
スマートアルティラの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
まずは母母ネームヴァリューの紹介から。2歳時は2戦2勝で挑んだ阪神3歳牝馬S(現:阪神ジュベナイルフィリーズ)でテイエムオーシャンに次ぐ2番人気に推され、明け3歳もクラシック路線を歩むも凡戦。転機は4歳の11月に格上挑戦で出走した船橋競馬場の重賞 京成盃グランドマイラーズ。初ダートをものともせず勝利。その後もダート重賞で活躍を見せ、6歳時には帝王賞を勝利し晴れてG1馬の仲間入り。そんなダート女王にブライアンズタイムを交配したのが母スマートアルティラだ。母はデビュー勝ちを収めるものの、その後勝利する事は出来ず9戦1勝(1-0-0-8)で引退。
代表産駒は天王山S(OP)1着、北海道スプリントカップ(G3)3着とダート短距離路線で活躍するスマートアルタイル(父ヘニーヒューズ)。
ダート血統の母系にG1/JpnⅠを10勝したホッコータルマエを交配させた、完全なダート一本釣り血統。ホッコータルマエは初年度産駒がいきなり走っていて、例えばレディバグが端午S(OP)2着、青竜S(OP)2着、古馬と走っても霜月S(OP)4着と早くも活躍。或いは地方馬ギャルダルが今年のダービーグランプリで1番人気に推される実力を見せる等、ホッコータルマエの種牡馬としての未来は明るい。
1600~2000あたりのダート界を担うような馬に成長していってほしい。
№7 京都サラブレットクラブ ノーブルクラウンの2020(父シニスターミニスター) 評価:B
ノーブルクラウンの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
母ノーブルクラウンは競走馬としては5戦0勝と大成せず引退。しかし血統面は見所十分。母母クラウンピースは東京優駿2着馬リーチザクラウン(父スペシャルウィーク)や、米子S(OP)やポートアイランドS(OP)の勝ち馬クラウンプリンセス(父スペシャルウィーク)を輩出。
母母母母Six Crownsは21戦12勝(うちG1:7勝)、米国3冠は3着2着3着とアメリカ競馬で活躍したチーフズクラウンの母。チーフズクラウンは種牡馬としてグランドロッジやチーフベアハート、エルハーブ等を輩出するだけでなくBMSとしても優秀で、日本の活躍馬にはアグネスデジタルやディープスカイ、ゴールドティアラ等がいる。
本馬に話を戻すと母ノーブルクラウンの2番仔。半姉は現2歳でまだ走っていないため、本馬の評価に難しさはある。とは言え父シニスターミニスターは今年の種牡馬リーディング17位。ダート勝利数で言えば1位ヘニーヒューズ(95勝)、2位キズナ(56勝)に次ぐ3位(55勝)と大健闘。
クラブとしてはまだ弱小の京都サラブレットクラブが募集している事もあってか、2021年12月31日現在でnetkeibaの掲示板コメントが0件なのは気になる。
アッと言わせる活躍で世間を見返す可能性は十分秘める。
№8 ユニオンオーナーズクラブ ハルーワソングの2020(父ファインニードル) 評価:A
ハルーワソングの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
まずはこの美しい血統表を見てほしい。
母父ヌレイエフ、母母父ブラッシンググルーム、母母母父ヘイロー、母母母母父エルバジェ。
簡潔に全馬触れると、エルバジェはフランスダービーやサンクルー大賞等を制し8戦6勝で引退。種牡馬としてもシーホーク等を残した。
ヘイローは自身がG1ホースであるもののサンデーサイレンスの父という功績が日本人には余りにも大きすぎる。サンデーサイレンス以外にもG1 7勝馬グッバイヘイロー(キングヘイローの母)やデヴィルズバッグ(タイキシャトルの父)、サザンヘイロー(アルゼンチン種牡馬リーディング7年連続計9度受賞)を残し、その血は世界中に分布する。
ブラッシンググルームは、フランス2000ギニー勝ちを含む10戦7勝を残した名馬。種牡馬としても偉大でレインボウクエスト(凱旋門賞)、ナシュワン(エプソムダービー)、アラジ(BCジュヴェナイル)等を輩出。BMSとしても欧州三冠馬ラムタラやテイエムオペラオー、マヤノトップガン等国内繋養馬を残し、欧州でもオーサムアゲインやストラヴィンスキー、マッチョウノ等を輩出した。
最後にヌレイエフ。競走馬としては感染症になってしまい3戦2勝で引退。(ちなみに敗れた2000ギニーは1着入線も進路妨害で失格)
種牡馬として初年度からシアトリカル(G1:6勝馬)を出し、その後もミエスク(G1:10勝)、ソヴィエトスター(G1:5勝)、スピニングワールド(G1:5勝)、パントレセレブル(凱旋門賞)等名馬製造機として君臨。国内調教馬で言うとスプリンターズSや安田記念を制したブラックホークの父でもある。
少々語り過ぎてしまったが、ハルーワソングの血統はそれだけ豪華だという事を改めて述べたかった。
ハルーワソングは繁殖牝馬としても優秀だ。初仔ハルーワスウィート(父Machiavellian)がなんとG1馬を3頭も産む。G1 4戦連続2着後にヴィクトリアマイルを2連覇したヴィルシーナ(父ディープインパクト)、G1で8度馬券に絡んだ馬主孝行なジャパンカップ覇者シュヴァルグラン(父ハーツクライ)、秋華賞を勝つだけでなく海外遠征で4戦1勝2着3回とパーフェクト連対の遠征大好きヴィブロス(父ディープインパクト)と凄まじい。
ハルーワソングの功績はそれだけでなく、ラジオNIKKEI賞(G3)覇者フレールジャック(父ディープインパクト)と、中日新聞杯(G3)・新潟記念(G3)覇者マーティンボロ(父ディープインパクト)を産み落としている。そんな偉大な母が残した最後の仔が本馬にあたる。
競走馬としては勿論のこと、繁殖牝馬としてデビュー前から期待値は高い。
父ファインニードルは2018年に国内スプリントG1高松宮記念・スプリンターズSを制覇した快速馬。2020年産がファーストクロップにあたる。
先で触れているように、母系はサンデーサイレンス系と相性がいい。
ファインニードルの父母父にサンデーサイレンスが入っているのも頼もしい。
№9 ユニオンオーナーズクラブ レガリニの2020(父West Coast) 評価:A
レガリニの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
母レガリニは2019年キーンランドノベンバーセールで購入、日本で繋養しているため、セール当時受胎していた本馬は持ち込み馬という扱いになる。
まずは触れないといけないのは母母ダストアンドダイヤモンズ。なんと言ってもダストアンドダイヤモンズ2019年産駒がドウデュース(父ハーツクライ)。今年の2歳G1 朝日杯フューチュリティSの勝ち馬だ。デビューした3頭はすべて勝ち上がっている点も印象がいい。
父 West Coastは3歳時の5連勝を含む生涯成績13戦6勝。G1はトラヴァースSとペンシルベニアダービーの2勝。敗れたレースにはドバイWC2着やBCクラシック3着等もあり、世界的な強豪と言える。West Coastの母はCaressing。この馬は今年の安田記念馬ダノンキングリー(父ディープインパクト)や、JBCスプリント馬ダノンレジェンド(父Macho Uno)を輩出した名牝。
父系からも母系からもJRAで活躍馬を出しており評価は高い。
一般的な一口馬主の出資時期最盛期からは逸れる12月。ドウデュースのG1制覇が12月のため、今になってようやく評価されているであろう同馬。人気の盲点を狙うなら断然同馬だ。
№10 広尾サラブレッド倶楽部 ラズベリータイムの2020(父エイシンフラッシュ) 評価:C
ラズベリータイムの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
母ラズベリータイムはJRAで芝ダート問わず走り18戦3勝の成績を収める。ラズベリータイムの産駒で本馬の全姉にあたるミトノレインボーも中央で18戦3勝。コンスタントに走った母の特性が産駒にも表れている。
ラズベリータイムの母レディストロベリー(父フジキセキ)はダービー卿チャレンジ(G3)の勝ち馬ブリッツェン(父スペシャルウィーク)も出しているため、本馬に一発があってもおかしくない。
№11 サラブレッドクラブライオン サラシーの2020(父リアルスティール) 評価:B
サラシーの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
この馬に関しては先に結論から述べる。繁殖牝馬としての魅力が非情に高い為、ある程度早くに引退する可能性がある。その点を考慮して投資を考えるべきだ。理由は何と言ってもフランケルの存在。
本馬の母母母Rainbow Lakeはデインヒルとの間にKindという牝馬を産む。このKindと欧州の大種牡馬Galileoとの間に生まれたのが14戦14勝(G1:10勝)。稀代の名馬 Frankelだ。種牡馬としても大成功を収めており、日本国内だけで見てもソウルスターリング(優駿牝馬)、モズアスコット(安田記念、フェブラリーS)、グレナディアガーズ(朝日杯フューチュリティS)の3頭を残している。
余談だがRainbow Lakeはアーリントンミリオンの勝ち馬パワーズコート(父Sadler's Wells)も産んでおり凄まじい繁殖牝馬だ。
本馬の父リアルスティールについては、№3 ツルマルオトメの2020の項で触れているので割愛。改めてリアルスティールの血統表を眺めると世界的な良血だと見惚れる。サラシーの2020はブラッドスポーツたる競馬の浪漫で溢れている。
№12 サラブレッドクラブライオン ポケットチャーリーの2020(父エピファネイア) 評価:B+
ポケットチャーリーの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
本馬は4代まで遡るとミルレーサーの名前を見つけることが出来る。ミルレーサーは本馬の3代母でマーメイドS(G3)勝ち馬シャイニンレーサー(父サンデーサイレンス)だけでなく、フジキセキ(父サンデーサイレンス)を産んだ事でも有名。フジキセキは日本競馬の記録を根こそぎ塗り替えたサンデーサイレンスのファーストクロップで、G1朝日杯3歳ステークスを制し3歳(現2歳)チャンピオンになるも屈腱炎を発症し4戦4勝で無敗のまま引退した。種牡馬入りしてからもダート界の絶対的王者カネヒキリ(G1/JpnⅠ 7勝)や電撃スプリント王キンシャサノキセキ(高松宮記念連覇)、ストレイトガール(ヴィクトリアマイル連覇、スプリンターズS)等を輩出。
屈腱炎というやむを得ない事情での引退にも拘わらず、4戦4勝で3歳時に引退した事がフジキセキ=早熟という印象を抱かせる。しかしストレイトガールの初G1勝利が6歳で、翌7歳にヴィクトリアマイルを連覇した。
考えればカネヒキリも3歳から6歳まで毎年G1/JpnⅠを制しており、またキンシャサノキセキも6歳7歳でG1連覇と、むしろ産駒からは成長力を感じる。
本馬の母母シャイニンルビーはクイーンC(G3)勝ち馬で、3歳牝馬クラシックで桜花賞1番人気(3着)、優駿牝馬1番人気(5着)、秋華賞2番人気(18着)といずれも人気した世代上位の馬。古馬になってからも京成杯オータムハンデ(G3)2着やオーロカップ(OP)1着等があり、やはり成長力を垣間見る。若くから完成度が高く、古馬になってからも持続力があるのが、このミルレーサーから続く牝系の特色と言えそうだ。残念ながら母母シャイニンルビーから活躍馬は出ていない。
母ポケットチャーリーの初仔ポケットシンデレラ(父エピファネイア)は本馬の全姉にあたり、今月のメイクデビュー中山で見事新馬戦勝利を飾った。
本馬の父エピファネイアは2021年の種牡馬リーディング6位。語るのが馬鹿らしくなる程の実績を残す。暮れのグランプリ有馬記念を制したエフフォーリアや去年無敗の牝馬3冠馬となったデアリングタクトが代表産駒。大舞台に強いのが何ともたくましい。デアリングタクト同様、本馬もサンデーサイレンスの4×3を持っている点も心強い。
最後に出資のポイントをおさらい。
まずは1口あたりの出資金額。今回候補に挙げた馬は100,000円~7,000円と幅広いレンジだ。これは安ければいいという訳ではない。一般的に1口あたりの出資金額が安価という事は口数が多いという事。
一例を挙げると募集価格2,000万円の馬がいたとして、募集口数が100口だと1口金額は200,000円。募集口数が2,000口だと1口金額は10,000円。
1口あたりの出資額が安価だと手は出しやすいがリターンは小さい。一長一短であり良し悪しの話ではない。
次に性別を注意したい。一般的には牝馬の方が引退は早い。それは引退後にお母さんになるというもう1つの仕事がある為。牡馬も種牡馬という仕事はあるものの、余程いい成績を残さなければ種牡馬になれない為、牝馬より現役が長くなる場合が多い。出資額の回収を考えたら少しでも長く現役で走っていたいもの。
或いは所属厩舎にも目を向ける必要がある。書き方を間違えると批判のようになるので気を付ける必要があるが、当然に厩舎にも良し悪しがある。愛馬のの力を100%引き出してくれる調教師に預かってもらいたいもの。
馴致の進み具合や馬体にも目を向けたい。いくら素晴らしい血統で名トレーナーが預かってくれても、貧弱な馬体で強い負荷が掛けられなければ活躍は難しい。またどんなに優れた馬体でも気性が荒く育成が思うように進まない馬もいる。
そして最後に。コスト面も大事な判断材料になる。入会金の有無、必要な場合はその額。毎月の会費。これら総合的に考えて吟味したい。
競馬は1日11レース行われる。2場開催の場合は22レース、3場開催の場合は33レース。毎レース予想を当て続けるのは難しい。けれど愛馬への投資は1度きり。1度出資したらあとは応援するだけ。競馬初心者でも出来る一口馬主。貴方も是非。
[2022/01/01追記]
№13 ローレルクラブ エビスオールの2020(父パイロ) 評価:C
エビスオールの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
また見つけちゃいました。候補馬に追加させて下さい。
5代母のアンティックヴァリューにピンと来たアナタはなかなかの競馬ファンですよ。そう、この馬はベガの母。ベガと言えば桜花賞と優駿牝馬のクラシック2冠馬。1993年の最優秀3歳牝馬だ。
ベガは繁殖牝馬としても優秀で、次代に残した産駒は5頭。初年度産駒アドマイヤベガ(父サンデーサイレンス)は東京優駿の勝ち馬。種牡馬入りしてからも産駒がキストゥヘヴンが桜花賞を、ブルーメンブラットがマイルCSを勝つなど順風満帆だったが、2004年に偶発性胃破裂のため早逝。
2番仔アドマイヤボス(父サンデーサイレンス)はセントライト記念(G2)勝ちこそあるが2勝馬。とは言え有馬記念5着、天皇賞春5着、宝塚記念6着とG1レベルの実力は示した。前述のアドマイヤベガが早逝したため代替種牡馬としての需要が生じ一時期種付け数が増えた。産駒はアイアンルックが毎日杯(G3)を獲りクリノスターオーが平安S(G3)、シリウスS(G3)、アンタレスS(G3)の重賞3レースを獲るなどしたが、2010年の種付けシーズンを最後に種牡馬を引退した。
3番仔アドマイヤドン(父ティンバーカントリー)は兄と違いダートで時代を築いた。2歳時は3戦3勝と無敗で朝日杯フューチュリティSを制し2歳王者に輝く。
翌年は当然クラシック戦線を歩むのだが皐月賞7着、東京優駿6着、菊花賞4着と一歩力が足りなかった。菊花賞後休ませず、盛岡開催のJBCクラシックに参戦。そこで見事に勝利してしまう。JBCクラシック制覇後は主戦をダートに移し、G1/JpnⅠ級を5つも勝つ。
しかし残念ながら通算G1 7勝のダート王は種牡馬で思うように活躍馬を残せず、中央重賞馬はアドマイヤデウス(日経新春杯、日経賞)とアルバート(ステイヤーズS3勝、ダイヤモンドS)の2頭だけだった。2011~2017年の間は韓国の済州島で繋養された。
4番仔キャプテンベガ(父サンデーサイレンス)は牡馬4兄弟で唯一の重賞未勝利馬。しかし東京新聞杯(G3)2着、朝日チャレンジC(G3)3着、エプソムC(G3)3着が2回と常に重賞級の力は示した。残念ながら種牡馬入りはせず。
ラストクロップであるヒストリックスター(父ファルブラヴ)はベガ直仔唯一の牝馬。未出走のまま繁殖入りした。
このヒストリックスターの3番仔ハープスター(父ディープインパクト)は桜花賞(G1)1着、札幌記念(G2)1着、阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)2着、優駿牝馬(G1)2着と早くから活躍し、3歳時に挑戦した凱旋門賞でも6着と健闘した。
もしハープスターの現役を知らない人がいたらこの動画を見てほしい。
www.youtube.com
とまぁ長々と伝えたかったのは、このアンティックヴァアリューから続く系譜がいかに優秀であるかということ。
しかし近年は低迷しており、本馬には王政復古の期待が掛かる。それは交配相手からも窺い知る事が出来て、これまでエビスオールにはアドマイヤムーンが2度、オルフェーヴルが2度、マジェスティックウォリアーが1度、ジャスタウェイが1度付けられている。この中でダート馬といえばマジェスティックウォリアーの1頭で、前述で触れたベガの仔と同様クラシック志向が強かった。
しかしマジェスティックウォリアーとの間に産まれたヴァンドゥメールはダートで2勝。セン馬にする程気性が悪く大成出来なかったが能力の一端は感じ取れた。その影響からか、本馬の1つ上 半姉エコロシルヴィー(父ジャスタウェイ)はデビュー戦にダートレースを選んでいる。(1番人気4着)
本馬はゴリゴリのダート種牡馬パイロ産駒。ダートでそこそこ走れて何ら不思議なく候補の1頭に追加した。
[2022/01/02追記]
№14 DMMバヌーシー ストラスペイの2020(父ドレフォン) 評価:C
ストラスペイの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
キャッシュバックを加味すれば出資を検討しても良いかな、というのが同馬。
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2022年1月までに出資した場合、出資金額の15%がキャッシュバックされるキャンペーン中の為、本馬の場合22,500円の出資金に対し3,375円が返ってくる。19,125円/口で出資出来るなら検討しても良い。
まずは活躍馬が多数いる母系に目を向ける。3代母ポップシンガーの代表産駒はマジックシンガー(父ノーザンテースト)。福島民報杯(OP)の勝ち馬で、地方重賞マーキュリーC(G3)2着やステイヤーズS(G2)4着、ダイヤモンドS(G3)4着の実績を残す。
マーキュリーCは水沢ダート2000m、ステイヤーズSは中山芝3600m。距離も馬場も不問の万能タイプであった。
母系最大の実績を誇るのは2代母ポップスの第2仔ポップロック(父エリシオ)だ。条件戦3連勝で臨んだ2006年の目黒記念(G2)勝ち馬で、翌年の目黒記念も制している。G1にはあと一歩手が届かなかったが、2006年有馬記念2着、ジャパンカップ2着、メルボルンC(オーストラリアG1)2着、宝塚記念3着などの実績を残す。9歳に入ってからはアイルランドへ移籍、引退後はチェコで種牡馬入りするなど晩年の経歴は異色だ。
2代母ポップスからはもう1頭活躍馬が出た。スピードリッパー(父ファルブラヴ)だ。本馬は兄ポップロックと違い早くから能力を見せた。3歳時にフィリーズレビュー(G2)2着、フェアリーS(G3)2着、優駿牝馬(G1)5着と重賞で好走。古馬になってから暫く苦戦するも、5歳時にクイーンS(G3)で2着と穴を開けた。
また2代母ポップスはアンソロジー(父サクラバクシンオー)という牝馬を産んだ。18戦2勝と大した実績は無いが、2018年産のアナザーリリック(父リオンディーズ)がアネモネS(L)を勝ち、2021年の秋華賞でアカイトリノムスメの7着(0.6秒差)と健闘。
更には2019年産のプライルード(父ラブリーデイ)が2021年の兵庫ジュニアグランプリ(G2)3着、全日本2歳優駿(G1)3着と2歳の
地方競馬で活躍を見せている。アンソロジーは繁殖牝馬入りしてから自身の評価を上げた。
アナザーリリック、プライルードともに2022年の更なる飛躍が期待される。
本馬の母ストラスペイ21戦2勝と平凡な実績だったが、全21戦中着外(6着以下)は3度だけ。ムラなく実力を発揮できるタイプだ。産駒はまだ2頭しかデビューしていないが、第2仔スコッチリール(父ジャスタウェイ)が芝ダートでそれぞれ勝ち星を上げている。
本馬の父はドレフォン。2021年デビューのファーストクロップが走りに走っている。ジオグリフが札幌2歳S(G3)を制し朝日杯フューチュリティSG1)で2番人気に推され(0.5秒差5着)、カワキタレブリーがデイリー杯2歳S(G2)で3着と健闘、コンシリエーレが2戦2勝と無敗(OP戦 カトレアS勝ち)、地方に目を向けてもヒストリックノヴァが東京2歳優駿牝馬競争(G級)2着、エーデルワイス賞(G3)2着。
芝ダート問わず活躍馬を輩出しておりセカンドクロップ以降も注目が集まる。募集価格4,500万円が気にならないのであれば即出資すべき馬だ。
№15 DMMバヌーシー パーフェクトマッチの2020(父サトノクラウン) 評価:C
パーフェクトマッチの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
ロマン枠でこの馬も追加する。
何がロマンなのかというと、牝系を6代遡るとパロクサイドに辿り着く血統なのだ。パロクサイド系・パロクサイド一族と言えばサンデーサイレンスと共に日本競馬史を塗り替えた一族と言っていい。その名高きパロクサイド系を説明する。ロマン溢れる血脈を感じてほしい。
まず手始めにダンデイアポロから。ダンデイアポロはパロクサイドの直仔ヒカリサイド(父ボールドリック)にニチドウアラシを交配した牡馬で、1988年の小倉3歳S(G3)覇者である。同レース勝利後は勝ち星に恵まれず、5歳時(現4歳表記)に入障。障害レースでも3勝した(3-7-0-2)。
パロクサイドを祖母に持つ活躍馬と言えばリアルバースデーも忘れてはいけない。パロクサイドとエルセンタウロとの仔ヨドセローナがリアルシャダイと交配したのがこのリアルバースデーで、重賞勝ちこそ無いものの東京優駿(G1)2着、NHK杯(G2)2着、京都大賞典(G2)2着、アルゼンチン共和国杯(G2)2着、菊花賞(G1)3着、セントライト記念(G2)3着、AJCC(G3)3着とクラシック戦線を賑わせた。
リアルバースデーの母ヨドセローナはノーザンテーストとの間にマックホープという馬を産んだ。
マックホープにグルームダンサーを交配したマクリスに、マンハッタンカフェをかけ合せたのがハーレムライン。同馬は2018年のアネモネS(OP)や2019年の谷川岳S(OP)を勝利した。マックホープの孫は他にも活躍馬が多数。
マックホープ×リアルシャダイのボンヌシャンスは2012年に函館記念(G3)と新潟記念(G3)を制したトランスワープ(父ファルブラヴ)を産んだ。
このボンヌシャンスはAJCC(G2)2着、毎日杯(G3)2着のインテレット(父アドマイヤベガ)も出している。
ボンヌシャンスと同配合のマッチポイントからはパープルエビス(父ジェイドロバリー)が出た。2002年の都大路S(OP)を勝利し、2000年のスプリングS(G2)2着、アーリントンC(G3)2着の実績がある。
だがマッチポイントの代表産駒はパープルエビスではない。トウカイポイント(父トウカイテイオー)だ。2002年マイルCS(G1)の覇者で、この年は中山記念(G2)も勝ち、暮れに香港遠征し香港マイル(G1)3着の実績を誇る。残念ながらセン馬のため種牡馬入りは出来なかった。貴重なトウカイテイオーの血を残せなかったのが心底惜しい。
これだけの活躍馬を説明しておきながら、これはすべて前座であると切り捨てる。
パロクサイド一族と言えばダイナカール系が本流だ。
ダイナカールはパロクサイド×ガーサントのシャダイフェザーにノーザンテーストを交配した牝馬で、1983年の優駿牝馬(G1)勝ち馬である。ここからは怒涛の名馬ラッシュだ。ダイナカールの第4仔エアグルーヴ(父トニービン)も1996年の優駿牝馬(G1)勝ち馬で母子制覇を果たす。他にも天皇賞秋(G1)1着、阪神3歳牝馬S(G1)2着、ジャパンカップ(G1)2着2回、有馬記念(G1)3着、宝塚記念(G1)3着、エリザベス女王杯(G1)3着と女傑の名を欲しいままにした。
エアグルーヴの初仔アドマイヤグルーヴ(父サンデーサイレンス)は2003年2004年のエリザベス女王杯(G1)を連覇。ダイナカールから続く母子3代優駿牝馬制覇を目論んだが、同年代に3冠馬スティルインラブがおり阻まれてしまった。アドマイヤグルーヴは繁殖入りしてから2冠馬ドゥラメンテ(父キングカメハメハ)を残した。ドゥラメンテは初年度から菊花賞馬タイトルホルダーを出しているのは記憶に新しいところ。
第4仔ソニックグルーヴ(父フレンチデピュティ)は未出走で繁殖牝馬入りしたが、その仔グルーヴィット(父ロードカナロア)が2019年の中京記念(G3)を制した。
またアドマイヤグルーヴの活躍もあって、2004年のセレクトセールでエアグルーヴの第5仔ザサンデーフサイチ(父ダンスインザダーク)が5億1,450万円で落札された。なおザサンデーフサイチは生涯獲得賞金が7,196万円だったので、賞金だけの単純な回収率は13.99%に終わった。引退後は種牡馬入りしているものの、これまで16頭がデビューし勝ち上がりは僅か2頭。競馬の世界は厳しい。
エアグルーヴの第7仔はフォゲッタブル(父ダンスインザダーク)。G1成績は菊花賞の2着が最高順位で手が届かなかったが、ステイヤーズS(G2)とダイヤモンドS(G3)の勝ち鞍がある。これだけの血統馬だが種牡馬入りは果たせなかった。
エアグルーヴの第8仔にして最高傑作のルーラーシップ(父キングカメハメハ)。G1制覇は意外にもクイーンエリザベスC(G1)だけだが、宝塚記念(G1)2着、天皇賞秋(G1)3着、ジャパンカップ(G1)3着、有馬記念(G1)3着、東京優駿(G1)5着と常に世代のトップクラスの力を見せた。特に2012年の秋古馬3冠はすべて3着。堅実さは世代随一。種牡馬入りしてからは早速菊花賞馬キセキを輩出した。
エアグルーヴの第9仔はグルヴェイグ(父ディープインパクト)。2012年のマーメイドS(G3)を勝った。母になってからも2021年のローズS(G2)覇者で同年秋華賞(G1)3着のアンドヴァラナウト(父キングカメハメハ)を出している。
とまあトンデモナイ系統なんだけれど、「なんだエアグルーヴ系か」と思っていませんか。甘い。まだまだ続くパロクサイド一族。ダイナカールの産駒はエアグルーヴだけではない。
ダイナカールの第2仔カーリーエンジェル(父ジャッジアンジェルーチ)も偉大な繁殖牝馬だ。
カーリーエンジェルの第2仔は悲運の名牝エガオヲミセテ(父サンデーサイレンス)。阪神牝馬特別(G2)とマイラーズC(G2)の勝ち馬で、エリザベス女王杯(G1)3着、秋華賞(G1)4着の実績を持つ。これだけの実績を持ちながら繁殖入り出来なかったのは、厩舎で火事が起き1棟全焼したため。悲しい事にエガオヲミセテを含む22頭が焼死してしまった。
カーリーエンジェルの第3仔アドマイヤハッピー(父トニービン)は紫苑S(OP)3着程度の実績しかないが、産駒のウォータクティクス(父ウォーエンブレム)がダート転向後無傷の6連勝で2009年アンタレスS(G3)を制した。
そしてカーリーエンジェルの第4仔はG1ウィナー オレハマッテルゼ(父サンデーサイレンス)。2006年の高松宮記念(G1)覇者である。
カーリーエンジェルの第10仔フラアンジェリコ(父ネオユニヴァース)は2015年の京成杯オータムH(G3)を13番人気で制覇し、3連単222万円と波乱の立役者になった。G1馬1頭、重賞馬2頭を輩出したカーリーエンジェルは間違いなく名牝だ。
他にもダイナカールの孫に有力馬がいる。馬名はフラムドパシオン(父クロフネ)。ダイナカールとトニービンとの間に産まれたカーリーパッションの仔で、デビューから3走は芝のレースを使われた。転機となった4走目の2歳500万下(中山ダート1800m)で、なんと後続を2.4秒ちぎる圧勝を見せた。続くヒヤシンスS(OP)も3 1/2馬身差で完勝。次走にUAEダービー(G2)を選択した。結果はディスクリートキャットの3着に敗れたものの、世界の強豪相手に善戦した。海外遠征後に屈腱炎を発症し、2年超のブランクを余儀なくされた為G1を制覇は叶わなかったが、秘めたるポテンシャルの高さから重賞未勝利馬ながら種牡馬入りを望む声が多かった。隠れた名馬である。
その他ダイナカールを起点に3代先にも重賞ウィナーがいる。それがアイムユアーズ(父ファルブラヴ)だ。アイムユアーズはダイナカールとサンデーサイレンスとの間に産まれたセシルカットにエルコンドルパサーを交配したセシルブルースの仔。アイムユアーズはフィリーズレビュー(G2)等重賞4勝、阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)2着、優駿牝馬(G1)4着の実績を持つ。
3代先の重賞ウィナーはまだいる。ダイナカール×サンデーサイレンスのエルフィンフェザーにタニノギムレットを交配させたエルフィンパークの仔、ブレスジャーニー(父バトルプラン)で2歳時にサウジアラビアロイヤルC(G3)と東京スポーツ杯2歳S(G3)を制した。骨折で3歳春を棒に振ったが、秋はチャレンジC(G3)3着と力を見せた。無事ならクラシック戦線を賑わせてくれたことだろう。
パロクサイド系というとてつもない牝系を絶やす事なく次代へ繋ぐために、本馬に出資を検討してみてはどうか。
父は新種牡馬サトノクラウン。未知の魅力に賭けるには面白い存在と言えよう。
№16 DMMバヌーシー レッドオーヴァルの2020(父ハービンジャー) 評価:C
レッドオーヴァルの2020 | 競走馬データ - netkeiba.com
母は2013年の桜花賞(G1)2着、2014年のスプリンターズS(G1)3着のレッドオーヴァル。本馬はその第3仔だ。
レッドオーヴァルの母コースアウトは2頭の重賞馬を出している。
初年度産駒ダイワマックワン(父Langfuhr)は2歳から活躍を見せた。2歳6月の福島デビューを勝利で飾り、2戦目ダリア賞(OP)は3着。3走目は新潟2歳S(G3)で8番人気8着。4走目カンナS(OP)は1番人気2着、5走目福島2歳S(OP)も1番人気3着。6戦目は自己条件を勝利し、7戦目のクリスマスローズS(OP)勝利。3歳に入ってからもクロッカスS(OP)2着、ヒヤシンスS(OP)2着、バーデンバーデンC(OP)2着と芝ダート問わず活躍した。4歳時もオーロC(OP)3着、5歳時も福島民友C(OP)3着と活躍。最終的には地方馬になり10歳まで走った。
その後コースアウトの第2仔として生まれたのがストロングリターン(父シンボリクリスエス)だ。2012年の安田記念(G1)や2011年京王杯スプリングC(G2)の勝ち鞍、2011年の安田記念(G1)2着がある。種牡馬入りしてからプリンスリターンを出している(小倉日経OP、ポートアイランドS、キャピタルS勝ち馬)。
半兄レッドデュラン(父エピファネイア)が気性難で、半姉ミニマリズム(父モーリス)が骨折で引退とそれぞれ大成しなかった。本馬の気性、丈夫さを見極めて出資を検討したい。
競馬がギャンブルでない理由
なんて盛大にタイトルで釣っておきながら、明確にギャンブルなんですけどね。
いやでも、競馬は運任せではないって事を是非知ってほしくて。
一昨日やってしまった失敗体験を共有する。何かの一助になれば幸いです。
事件は2021年12月26日(日) 中山5R メイクデビュー中山で起きた。
出走する16頭は2歳の若駒。全馬初出走のレース。傑出馬不在の混戦ムード。
なかなか軸に適した馬が見つけられず、人気薄の中から⑬プリティバレリーナと⑭リネンファイトの激走を期待した。ここまでは良かった。問題は買い目。
直線は⑬と⑭のマッチレースの様相。だが大外から⑮の強襲に遭い、⑬⑭の単勝は外れワイド⑬-⑭だけ当てる事が出来た。馬連⑬-⑭なら外れ。
39.9倍となかなかの高配当で、ワイドで買ったのは好判断。
いや違う。これが大失敗だったという話をしたい。
ワイドというのは、指名した2頭が1~3着に入れば的中という買い方。
つまりパターンとしては、以下の6通り。
⑬-⑭-○
⑬-○-⑭
⑭-⑬-○
⑭-○-⑬
○-⑬-⑭
○-⑭-⑬
このレース、結論から言うと3連複で買うべきレースだった。
3連複は上位3頭を順不同で当てる買い方。
似た買い方で3連単というものがある。少し蛇足になるが簡単に違いを説明する。
上に貼った中山5Rは1着から順に⑮⑬⑭と入線した。
③連複は上位3頭を指名出来ればその順番は問わないので、
⑬-⑭-⑮
⑬-⑮-⑭
⑭-⑬-⑮
⑭-⑮-⑬
⑮-⑬-⑭
⑮-⑭-⑬
どの順番で入線しても当たり。一方3連単は⑮-⑬-⑭と順番通りでないと外れ。
当然難易度は3連単の方が高いが、その分配当が期待出来るのもまた3連単。
さて、ワイドが上位3頭のうち2頭を指名出来れば当たる買い方で、
3連複が上位3頭を順不同で指名出来れば当たる買い方…そう。
そこまで分かっていれば、このレース3連複で買わなきゃダメだったということ。
⑬⑭以外どの馬が来るか分からない。それなら⑬-⑭のワイド!ではなく、
⑬-⑭-①②③④⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑮⑯の14通りで3連複を買えていれば、
オッズは1183.5倍だった。ワイド⑬-⑭が39.9倍だから、実に30倍だ。
単純計算でワイド⑬-⑭を1,400円買ってたら55,860円(1,400×39.9)。
3連複⑬⑭⑮は100円で118,350円。金額にすると62,490円差。
ワイド⑬-⑭と3連複2頭流しは同じ発想。
ワイドではなく、しっかり3連複で買えていたらと悔やんでも悔やみ切れない。
普段から競馬する人向けに少しコアな話をすると、
3連単2頭軸マルチなら84点。全100円(8,400円)で7079.9倍(707,990円)。
自信があればここまで配当を伸ばせた。さすがにそこまで自信無かった為買えないけど。
ギャンブル=運と片付けてしまうのは簡単だけれど、こうした論理的思考も求められる競馬は、少なくとも運だけで勝ち負けが決まるものではない。
競馬は確率論に通ずる学問と言い換えられそうだ。
一口馬主ってなんだ?!
一口馬主を聞いた事がある人もそうでない人も。競馬に興味がある人もそうでない人も。これを読み終えたらその意味が分かるように、極力平易な言葉を使って説明してみようと思います。
出来れば読み終えたその瞬間、興味を持ってくれていたら嬉しいな。
まずは馬主について。JRAの馬主になる為には条件がある。
詳細は下記リンクを見てもらうとして、まとめると一般のサラリーマンでは稼げない額の年収と、資産背景を有しているという事が条件になる。
www.jra.go.jp
多くの人は馬主になる事さえ許されない非常に狭き門。
[蛇足のはなし] 年間7,000頭以上の競走馬が生を享かる。馬主になる事が難しいだけでなく、トップホースを所有することがそれ以上に難しいことがお分かりいただけるだろうか。
そんな世のサラリーマン(別にサラリーマンだけじゃないぞ)の為の制度が、一口馬主なのだ。
上述の馬主条件に加え、そもそもサラブレッドは非常に高価という点もハードルの高さと言える。歴代最高額で取引されたディナシー号。その額は脅威の6億3,000万円。こんなもの手が出ない・・
勿論みんなここまで高額な訳ではないが、どんなに安くても数百万円はする。馬主になるだけでこの金額が必要で、実際には厩舎への預託料等が別途必要になる。馬を購入するだけでなく、調教師に預けるお金が掛かるということ。
途方もないこの額を出資者で折半する制度が一口馬主。
例えば自分が出資している2頭は上図の通りで、出資額はそれぞれ19,500円と12,000円。
一口馬主制度(出資制度)により少額投資で馬を持つ事が出来る。
エラクレーアの2020は募集2,000口 一口金額19,500円だから39,000,000円出資を募る事になる。(2,000×19,500=39,000,000)
同様の計算でモルトフェリーチェは24,000,000円(2,000×12,000=24,000,000)。
エラクレーアの2020に対し3,900万円一括で払うのは無理がある。
でも一口馬主なら19,500円で出資が可能。なんともありがたい制度だ。
注意が必要なのが、出資額とは別に厩舎に払う維持費出資金やクラブ(私の場合はDMM)に払う会費がある。以下にまとめる。
出資金は1度払えば追加で支払う必要はない。
維持費出資金や会費は毎月支払うものになる。投資信託と仕組みは似ているので、金融機関で投資している人はイメージしやすいだろう。投信経験者向けに言えば運用管理費用がこれにあたる。
保険は年払いで1年に1度払う。少額なので気にするものではない。
以上をまとめると、
出資金は1口あたり1回。保険料は1年に1回。維持費出資金と会費は1ヵ月に1回。
DMMバヌーシーのエラクレーアの2020を例に挙げると、
毎月の出費は維持費出資金300円と会費825円の計1,125円だけ。
馬主なんて金持ちの道楽だと思っていませんでしたか。
そうです。一口馬主はサラリーマンでも簡単に手が出る趣味なのです。
最後に宣伝を。DMMバヌーシーをはじめ日本国内には20強のクラブがある。
DMMバヌーシーもそのクラブのひとつ。
DMMは2021年12月31日までキャンペーンを実施していて、出資金の30%をキャッシュバックしている。
これはDMMバヌーシーの出世馬ラヴズオンリーユー号が香港G1 クイーンエリザベス2世カップの優勝を記念したもの。
私の出資馬エラクレーアの2020は一口金額19,500円だから30%は5,850円、
モルトフェリーチェの2020は一口金額12,000円だから30%は3,600円。
購入31,500円に対し9,450円も戻ってくる!(ありがたや)
年内の出資で2022年カレンダーやポストカードも貰えるので、気になる方は急いで出資を!
banusy.dmm.com
他にも特典多数。またの機会に説明する事として今回は終わりにする。
月1,125円で数年間楽しめる究極のコスパ趣味。少しでも興味を持ってくれたら幸いだ。
一口馬主デビューしました!
2021年12月23日(木)
クリスマスイヴイヴにDMM BANUSYで2頭の一口馬主になりました。
banusy.dmm.com
一口馬主について説明した記事はコチラ
https://skull.hatenadiary.jp/entry/2021/12/26/210414
出資したのはこの2頭。
モルトフェリーチェの2020 12,000円/口
前々から一口馬主には興味があったが、ふとしたきっかけでエラクレーアの2020と出会い、
どうしてもエラクレーアの2020を持ちたいと思い一口馬主になろうと決心した。
このエラクレーアの2020の魅力について、もはや自己満足だけど説明させて下さいな。(モルトフェリーチェの2020についてはまた別の機会に)
エラクレーアの2020は、半姉フミバレンタイン(父カレンブラックヒル)が今年デビュー戦を見事勝利。このレースで負かしたヒステリックノヴァがその後地方重賞で2着に入っており、決してレベルが低くない事を証明しているのが頼もしい。
母エラクレーアは未勝利のまま引退、競走馬としてその名を残せなかったが、血統が魅力的で出資した最大の理由もそこにある。
エラクレーアの父Raven's PassはイギリスのG1馬。主な勝ち鞍はBCクラシックやクイーンエリザベス2世ステークス。
産駒は国内で11頭しか走っていないが、そのうち1頭はG1馬タワーオブロンドン。BMSも15頭のみだが重賞馬ライトオンキューを輩出しており、確かな遺伝力を示す。
母系に目をやると母父Galileoに目が行く。Galileoは言わずと知れた世界的大種牡馬だ。エプソムダービーやアイルランドダービー、KGVI&QESを制して競走馬としても優秀だが血統背景も凄まじい。Galileoの父は大種牡馬Sadler's Wellsで母は凱旋門賞馬Urban Seaという超良血。
Galileoは種牡馬として産駒がG1を193勝しており欧州版サンデーサイレンスとでも言おうか。6世代目には最高傑作であるフランケル(14戦14勝 G1:10勝)を輩出した。
母母父はRoi Danzig。名前からも分かるとおりDanzigの直仔だ。
G1馬を2頭輩出し、代表産駒はElle Danzig(母父Teotepec)が22戦12勝(G1:3勝)。
このように、母エラクレーアは欧州のロマンが詰まった繁殖牝馬である事が分かる。
一方で重厚な欧州血統は日本のスピード競馬に対応出来ないケースが良くある。凱旋門賞やKGVI&QES等を制し4戦4勝で早期に種牡馬入りするも、世紀の大失敗に終わったラムタラが典型例。
この対策として半姉はカレンブラックヒルを交配し、本馬エラクレーアの2020にはリアルインパクトを交配。スピード系の種牡馬を付け弱点を補った。
リアルインパクトと言えば3歳で古馬に混じって走った安田記念を制し、7歳にして初めてオーストラリアへ海外遠征し、これをただの旅行にせずG1競走ジョージライダーSを勝利した名馬。血統はディープインパクト×トキオリアリティー。
特筆すべきは母トキオリアリティーで、同馬はリアルインパクトの1年前にウィルパワー(父キングカメハメハ)を産んでいる。競馬ファンならピンと来るところ。このウィルパワーの代表産駒はG1 2勝馬インディチャンプ。他にも重賞馬アウィルアウェイを産んでおり、2021年デビューのラキエータ(父キンシャサノキセキ)も見事新馬戦を勝利で飾った。それだけでない。
トキオリアリティーが2011年に産んだネオリアリズム(父ネオユニヴァース)は、香港の格式高いG1競走クイーンエリザベス2世カップを制しており、他にも2002年産のアイルラヴァゲイン(父エルコンドルパサー)も重賞ウィナーと、とにかくこの牝系産駒が走る。
話をリアルインパクトに戻す。
産駒デビューは2019年で、初年度産駒ラウダシオンが2020年にNHKマイルCを制すなど幸先は順調。産駒の傾向は2021年12月26日現在で芝20勝 ダート18勝と両刀の様相。距離は1200~1800mあたりに適正を見る。
自身が3歳でG1を制し、5歳6歳でG2阪神カップを連覇、7歳にオーストラリアのG1勝利しており、早くからの完成度・一線級で勝負し続けられる持続力の両面を見せているため、産駒にもこのような特徴が遺伝してほしいと期待する。
その意味でラウダシオンの今後には注目が集まる。
エラクレーアの2020は美浦の木村哲也調教師が預かる事になっている。
主な管理馬はステルヴィオ(マイルCS・スプリングS)、オーソリティ(青葉賞、アルゼンチン共和国杯連覇)など。2021年は重賞4勝を含む28勝で調教師リーディング33位(196厩舎中)に付けるランキング上位の厩舎だ。(2021年12月26日現在)
※ ちなみに有馬記念をエフフォーリアで制した鹿戸雄一厩舎は35位。
エラクレーアの2020を馴致するノーザンファームの小笠原厩舎長も成長の早さを指摘する等、今から来年のデビューが待ち遠しい。まずは半姉同様デビュー戦での勝利を目指す。
第73回 朝日杯フューチュリティステークス
3枠4番 セリフォス C.デムーロ
新馬戦は好スタートから先団に取り付けたものの、2走目新潟2歳Sは出遅れ、前走のデイリー杯2歳Sも出足イマイチで後方からの競馬とスタートに課題を残す。3枠4番と内枠を引いた今回。いくら阪神の外回り1600mとはいえ、出遅れてしまうと厳しい。インはかなり荒れはじめており、内々を捌けたとしても芝の状況は気になるところ。人気を背負っている事もあり、外を回しそうな気はする。切れるタイプではないだけに、3戦3勝に絶対的な信頼感は無い。
7枠13番 ジオグリフ C.ルメール
新馬戦は4角から余り手応えが良くなく、直線も前がクリーンにならない事はあったが、それでも加速するまでに時間を要した。とはいえ競り落とした2着馬アサヒはその後重賞で2着に入っておりレースレベルは低くなかった。次走札幌2歳Sで負かした相手はその後軒並み凡走しており、決してレベルは高くない。同馬の評価を下げる理由にはならないが、勝ちっぷり程パフォーマンスは高くない点に注意。
ドレフォン産駒のサンプルが少ないので信頼に足るデータとはいえないが、産駒の3着以内率を見ると、札幌が50.0%なのに比べ東京は30.4%。朝日杯の舞台となる阪神コースは14.8%。ダートの3着内率が高いことからも(データ割愛)、産駒傾向はほどほどのスピードはあるものの基本的にはスタミナタイプに出やすいのではないかと考察。勿論抑えるがこの人気なら頭では買いに食い。
5枠9番 ドウデュース 武豊
気の悪さからホープフルSではなく距離短縮の朝日杯を選択。追ってからのしぶとさはあるが戦ってきた相手のレベルに疑問。阪神の急坂がプラスに働きそうな気はするが、頭までは難しい。
前走の萩Sは休み明けながら終いキッチリと差し切り2戦2勝。叩いた上積みが見込めるが、距離短縮のこちらよりもホープフルSの方が条件が向きそう。陣営がこちらを選択した理由は分からないが、あって3着か。ここは無印。
6枠11番 ドーブネ 吉田隼人
こちらも2戦2勝の無敗馬も戦ってきた相手は決して強くない。9月4日のメイクデビュー新潟で負かした11頭のうち、その後勝ち上がりを見せたのは僅か2頭。前走のききょうSも小粒。
とはいえこのききょうSが悩ましい。
youtu.be
スタート直前から見てほしい。鞍上の吉田隼人ジョッキーは積極的に出さないようにしたゲートに見える。中団あたりでレース出来れば良い、そんな感じだ。しかしいざスタートして見ると他に比べやや出が悪く、慌てたのか手綱を押して前に行かせると、反応良くハナに立ち、少しジョッキーが抑えるほどの行き脚を見せた。その気になれば行ける脚、操縦性の高さ。随所に素質が垣間見え、さすがにセールで5億円の値が付いた馬。
以上が人気の無敗馬たちの短評(6枠10番 スプリットザシーも1戦1勝で無敗だが人気薄のため割愛)
次いで、人気薄で狙いたい馬について。
2枠3番のアルナシームは口向きの悪さが焦点。前走は出遅れて最後方からの競馬で、早々に引っ掛かってしまい、抑えが効かず向こう正面で先頭に躍り出る最悪な展開。休み明け、初重賞で大暴走、普通なら大敗の流れで、6着に粘り込んだ点はむしろ評価できる。新馬戦も勝ちはしたものの気性の悪さは見せており、インを引いた今回、思い切っての逃げがあるかも。
3枠5番のヴィアドロローサも気になる1頭。父ロードカナロアという事もありデビュー2走は1200mを使い2連勝。初重賞の京王杯2歳Sは1400m。0.8秒差の8着と敗れたが、敗因は距離よりも展開。出遅れて最後方からの競馬となり、レースペースもスローで参考外。父ロードカナロアはスプリント路線で国内外問わず無類の強さを誇ったが、同馬は母父ディープインパクト、母母父コジーンでマイルまではこなせると見た。
3着固定で押さえたいのは1枠1番カジュフェイス。
4戦2勝(2-1-0-1)と着外になった2走目の未勝利戦は直線前が壁になったもの。それでも5着と力は見せた。
近2走は逃げて快勝。最内枠を引いたため邪念なく逃げられそう。決め手勝負は疑問符も、逃げてどこまで。有力馬が後ろで牽制しあう展開なら面白い。
同じく3着固定で押さえるのは8枠14番トゥードジボン。新馬戦は1番人気セリフォスの勝ったレース。勝ち馬とは0.5秒離されるも3着で入線。同レースの2着馬ベルクレスタは、のちのアルテミスS2着、阪神ジュベナイルフィリーズでも5番人気に推された馬。2走目の未勝利戦は出遅れからの引っ掛かりで参考外。前走の走破タイムが優秀で、未勝利を勝ち上がったばかりでも押さえておきたい馬。
【買い目】
3連単 ③⑪➡③⑪⑬➡①③④⑤⑨⑪⑬⑭ (24点)
3連単 ⑬➡③⑪➡①③④⑤⑨⑪⑬⑭ (12点)
3連複 ⑬―③⑪―①③④⑤⑨⑪⑬⑭ (11点)
ワイド ③―⑪
単勝 ③
複勝 ⑪
国士無双
人生って国士無双だと思いませんか。そうですよね、何言ってるか分からないですよね。ふと思いついたんで文字に起こしてみようかなって思ったんです。
シチュエーション次第と言ったらそれまでなんだけど、麻雀は中張牌(チュンチャンパイ)が多い方が好配牌と言われる。
一方で国士無双は老頭牌と字牌で構成される役満だから、配牌が悪い場合に狙うことが多い。
配牌が悪い時を人生に置き換えると、バイオリズムが悪い時や何やっても上手くいかない時になるのかな。
そんな時、ある人は一発逆転で国士無双を狙うだろうし
またある人は、それでもコツコツと手を作っていくのだろう。
或いはその局はあきらめてベタオリする人だっている。
人それぞれに異なるこのベクトル差、これこそが人生だと俺は思うんだ。
ギャンブル気質なら国士無双を狙い、堅実派は地道に手を作っていくだろうし、決め打ちする人ならベタオリだってある。もしくはベタオリしてたつもりがオリ打ちしちゃう事もあるし、せっかくのベタオリでも対局者がハコって終局なんてことも。
同じ局面でも人によって捉え方や感覚が違うのって凄く面白い。
国士狙いはギャンブラーだと言う人もいれば、とはいえ安牌を比較的残しやすい手組みだから守備的だと言う人もいる。やっぱり人によって見方が違う。
人生が国士無双なのではなくて、人生とは麻雀なのかも知れないね。
今日のあなたは好配牌ですか。
配信者に提言する卓上カレンダーのススメ
毎年取引先に配っている(一般顧客ではなくB2Bね)卓上カレンダーがあるんだけど、
今月に入ってから、いや正確には先週末になって急に部署で作成する事になって
どういう訳か発注担当になってしまったすかるさんですこんばんは。
「そういえば2022年の卓上カレンダーってどうなってるんだっけ?」
何気ない一言を発したのがきっかけで、そのままケツを持つ事になってしまいました。やっちまった!
大至急サンプル取り寄せたり見積取ったり反社チェックしたりと地味に面倒なんだけど、今日お話ししたいのはそんな事じゃなくて!
カテゴリー見ても分かると思うけど"配信論"ね。
ズバリ!
配信者はオリジナルの卓上カレンダーを作るべき、という提言です。
そしてこれは数年後トレンドになっていると私は予言します。それはなぜか。
まずは単価が極めて安いという事。配信者の中には自身のステッカーやアパレルを作成販売している人がいるが、これは在庫管理と売れ残りリスクが付きまとう。卓上カレンダーは重ねて保管できるため一般家庭でもじゅうぶん管理出来る。貸倉庫の心配はないし、単価が安いため売れ残りリスクもある程度ヘッジ出来る。
そしてメリットはなんと言っても
"視聴者の生活環境の中で、最も目につく場所に365日居続ける事が出来る"
という事。分かりやすいように言い換えると、
その卓上カレンダー1冊で365日間効果が継続する広告宣伝が出来るという仕組み。なるほど理屈は実にシンプル。
例えばこんなサイトがある(Google検索でHitした企業。特に関係性のある会社ではない)
tolot.com
こういう簡易版なら数百円から作成可能。
応援している配信者の卓上カレンダー。
金銭感覚は人それぞれだけれど、2,000円なら喜んで買ってしまわない?
それで利益が出るんだから簡単な商売。
なんならこれで利益取らないって考え方もある。本当に広告宣伝費という発想。
例えば売値1,000円で利益ほぼゼロ。送料考えたらマイナスみたいな価格設定。
これでも広告と考えたら成立するかもしれない。
とにかくこれまで配信者が当たり前のように販売していたグッズとは一線を画す。
卓上カレンダーはデスクに設置するんだから毎日目に触れる。
さぁ世の配信者よ、大いにこの提案に乗っかるが良い。